Mac 構成プロファイルとMDMを用いたChrome拡張機能の配布と設定

Katsutoshi Murakami 更新 by Katsutoshi Murakami

概要

このページではAdminaの拡張機能のChrome版を、Macのマネージド構成プロファイル(MDM等から配布される構成プロファイル = plist) を利用してMacのローカル上での設定方法を記載致します。構成プロファイルの配布方法などは各MDM製品のガイドをご参照ください。

本拡張機能についてできることや詳細の仕様については、Admina用ブラウザ拡張機能を配布してSaaSアクティビティを取得するをご覧ください。

また、Google Workspaceをご利用の方はより簡単に配布できますので Google Workspace管理コンソールを用いたChrome拡張機能の配布 をご参照ください。

事前準備と設定

Adminaの拡張機能のポリシー情報の取得

拡張機能ID、ポリシーの中身を取得します。

事前にAdminaの 設定 > 組織 > クローム拡張機能から、拡張機能ID拡張機能のポリシーの値をコピーし、保存しておきます。

ChromeExtensionの強制インストール設定

JAMF Proを例として記載致します。

MDMにて "構成プロファイル"を用いて、Chromeに拡張機能の強制インストールのパラメーターを配布いただきます。お客様環境によっては既にパスワードマネージャーなどを配布している可能性があります。その場合は二重で配信するのではなく、既存の構成プロファイルに追記ください。

【環境設定ドメイン】
com.google.Chrome

【プロパティリスト】
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
<key>ExtensionInstallForcelist</key>
<array>
<string>bdeanmdeckegmfjpbnngomallcedjold</string>
</array>
</dict>
</plist>

https://chromeenterprise.google/policies/#ExtensionInstallForcelist

成功すると、 chrome://policy のページで "ExtensionInstallForcelist" にIDが追加されます。

これで自動で拡張機能が反映されてきます。インストールされていれば、以下のURLを開くことができます。

chrome-extension://bdeanmdeckegmfjpbnngomallcedjold/options.html

Admina拡張機能の為のポリシー設定

拡張機能の配布に成功したら、拡張機能のための設定を構成プロファイルで配布します。

<dict>に含まれるそれぞれのKEYの値は最初に取得した拡張機能のポリシー情報を元に、

ApiKey, CreatedDate,OrganizationIDを定数として埋めてください。

UserEmailは任意フィールドですが、設定を推奨します。PC毎/ユーザー毎に固有の値を配信することで誰のデータか匿名化することなくサーバーに通知することができます。

UserEmailには動的な値を設定してください。

JAMF: Payload変数 $EMAIL を利用できます。

Kandji: グローバル変数 $EMAIL を利用できます。

そして、配布を行ってください。

【環境設定ドメイン】
com.google.Chrome.extensions.bdeanmdeckegmfjpbnngomallcedjold

【プロパティリスト】
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
<key>ApiKey</key>
<string>HERE_IS_YOUR_API_KEY</string>
<key>CreatedDate</key>
<string>2022-07-26T03:07:08.000Z</string>
<key>OrganizationID</key>
<integer>99999999</integer>
<key>UserEmail</key>
<string>$EMAIL</string>
</dict>
</plist>

うまく配布されると以下の方法で確認できます。

  1. OSレベルの配布確認
    > defaults read /Library/Managed\ Preferences/com.google.Chrome.extensions.bdeanmdeckegmfjpbnngomallcedjold
  2. Chromeレベルの配布確認
    chrome://policy ページに、"Admina"の項目が登場します。(事前に拡張機能のインストールが成功している必要があります。)
    うまく表示されない時は一度、"ポリシーを再読み込み"を押してみてください。
  3. 拡張機能レベルの配布確認
    chrome-extension://bdeanmdeckegmfjpbnngomallcedjold/options.html のページを開いてください。
    画面上に、メールアドレスや組織IDが反映されていれば成功です。
    うまく表示されない時は、右下のリロードボタンを押してみてください。
    それでもダメな場合は、 "Diagnostic Data" を押してコピーされるデータをお問合せまで送信ください。

動作確認

その後30分程度すると最初のデータ送信が開始されます。

マネーフォワードAdminaでのアクティビティの確認を参照の上、動作チェックを行ってください。

Emailの設定の優先度

Emailの値を設定する方法は大きく3種類あり、それぞれの採用優先度は以下のとおりです。

優先度

設定箇所

No.1

手動で更新したメールアドレスは最も優先されます。

Extensionの設定View で任意に設定したメールアドレスは常に最優先されます。

No.2

plistに設定されたメールアドレスは2番目に採用されます。

plist設定した後に一度ブラウザやPCの再起動をしていただくことで確実に読み込みが行われます。

No.3

ブラウザにログインしているメールアドレスが3番目に採用されます。

ただし、これが先に読み込まれた場合、No.2の値が反映されるまで数時間かかる場合があります。

設定を消す方法

上記で設定したplistを消す方法を記載します。

  • ChromeのExtensionInstallForcelistの変更

ExtensionInstallForcelistからAdminaの拡張機能の番号のみ削除してください。Forcelistから消すと自動でアンインストールが行われます。(手動でインストールをしていない限り)

  • AdminaのExtension設定の削除

AdminaのExtensionへの構成プロファイルは削除してください。

その他ご質問

  • MDMを使っていない場合に、構成プロファイルを利用できますか?

現在のところ利用できません。Chrome拡張機能のセキュリティ的問題により手動で作成されたplistはブラウザまで読み込まれますが、拡張機能からは読み取れません。

  • EMAILをユーザー毎に変更する必要がありますか?
    変更することを推奨致します。拡張機能はメールアドレスを”操作者”としてサーバーに送信します。
  • 理屈としてはメールアドレスフォーマットであればどんな値でも構いません。例えばPC名をLocalHost部として扱うなど。(例: HOSTNAME@your-company.com )

Web画面側には送ったメールアドレスとして表示されます。ただ実際のユーザーと紐づかないため、最終利用日等のデータとしては使うのが難しくなる場合があります。(シャドーITとしては十分に利用できます。)

  • UUID (ランダムな文字列)でサーバーに送られてくるんだけど?
    EMAILの設定が漏れている可能性があります。EMAILの設定がない && ブラウザにログインしていない(またはChrome同期オプションをオフにしている ) 時に、拡張機能はEmailを特定できません。代わりにUUIDを送信しています。
  • UUIDは誰か特定できますか?
    非常に難しいです。全従業員に拡張機能の設定ページを見て頂く必要があります。
    EMAIL設定の配布をご検討ください。

この記事はお役に立ちましたでしょうか?

Google Workspace管理コンソールを用いたChrome拡張機能の配布

Windowsレジストリを用いたChrome拡張機能の配布

お問い合わせ